出禁のモグラのあらすじを知りたいけれど、最初から重大なネタバレを読むのは避けたい。そんな人も多いのではないでしょうか。

『出禁のモグラ』は、あの世から出禁になった謎の男・モグラと、幽霊が見えるようになった大学生たちが怪異に巻き込まれていく怪奇コメディです。ただ怖いだけではなく、人間関係や家族の依存、いじめ、噂、SNSによる炎上など、現代社会の問題が怪異として描かれています。
物語を読み進めると、モグラの正体は何者なのか、なぜ出禁になったのか、なぜ死なないのか、幽霊の灯とは何なのかという大きな謎も見えてきます。軽い気持ちで読み始めたのに、気づけば設定を考察したくなる作品なんです。
この記事では、ネタバレなしのあらすじから、1巻以降の詳しい展開、最新刊、完結や打ち切りの状況、最終回の有無まで順番に整理します。アニメは何話まであるのか、原作のどこまで映像化されたのか、アニメの続きは何巻から読めばよいのか、2期の発表状況も紹介します。
さらに、作者の江口夏実さんや『鬼灯の冷徹』との関係、怖い作品なのか、どこが面白いのか、アニメの声優、無料で読む方法や公式ファンブックについても触れます。前半は重大なネタバレを抑えていますので、初めて作品を知ったあなたも安心して読み進めてください。
- ネタバレなしの物語と作品の見どころ
- 1巻から13巻までの詳しい展開
- モグラの正体と出禁になった理由
- アニメの放送範囲と原作の続き
出禁のモグラのあらすじをネタバレなしで紹介
まずは、これから『出禁のモグラ』を読もうか迷っているあなたに向けて、重大な秘密に触れない範囲で物語を紹介します。作品の基本情報、登場人物、怖さの程度、アニメの範囲まで確認していきましょう。
作品の基本情報と見どころ
『出禁のモグラ』は、『鬼灯の冷徹』で知られる江口夏実さんが描く怪奇コメディ漫画です。講談社の青年漫画誌「モーニング」で2021年から連載されており、人間が暮らす「この世」を舞台に、幽霊や神、妖怪のような存在が関わる不可思議な事件が描かれます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | 出禁のモグラ |
| 作者 | 江口夏実 |
| 出版社 | 講談社 |
| 掲載誌 | モーニング |
| 連載開始 | 2021年 |
| ジャンル | 怪奇コメディ、ホラー、現代ファンタジー |
| 連載状況 | 連載中 |
| 最新刊 | 第13巻 |
| アニメ | 全12話 |
物語の中心となるのは、あの世から出禁を受けている謎の男・モグラです。設定だけを見るとかなり重そうですが、実際にはキャラクター同士の会話が軽妙で、シュールな笑いもたっぷり入っています。
私が本作の大きな魅力だと感じるのは、怪異を倒しただけでは事件が終わらないところです。幽霊が現れた理由だけでなく、生きている人間の思い込み、嫉妬、依存、孤独まで掘り下げられます。
つまり、幽霊そのものよりも、その幽霊を生み出した人間関係のほうが怖いこともあるんですね。ホラー、ギャグ、人間ドラマ、神話、社会風刺が同じ物語の中で自然につながっています。
怖さと笑いのどちらか一方ではなく、両方を楽しみたい人に向いている作品です。怪異の設定を考察したい人や、家族をテーマにした重いドラマが好きな人にも刺さるかなと思います。
物語の始まりとモグラとの出会い

物語は、八目大学に通う大学生の真木栗顕と桐原八重子が、道を歩いている場面から始まります。
二人が歩いていると、空から落ちてきた広辞苑が、一人の男の頭に直撃します。普通なら救急車を呼ぶような大事故ですが、男は頭から血を流しながらも、救急車も警察も頑として拒否しました。
男は自らをモグラと名乗り、真木と八重子に向かって、自分はあの世から出禁を受けているため死なないのだと説明します。
モグラの本名は百暗桃弓木。普段は、怪しい路地の奥にある銭湯「もぐら湯」で、世間から隠れるように暮らしています。本人は仙人を名乗っていますが、見るからにお金がなく、言動もかなり怪しい人物です。
モグラは、幽霊が持っている「灯」をカンテラへ集めています。灯は死者があの世へ向かう際の道標となる光であり、あの世へ戻る道を失ったモグラにとっては欠かせないものです。

ところが、モグラと出会ってから、真木と八重子には、それまで見えなかった幽霊や怪異が見えるようになってしまいます。
真木は心霊現象が大の苦手なので、できれば関わりたくありません。それでも、目の前で困っている人を放っておけず、八重子とともにモグラの周囲で起こる事件へ足を踏み入れていきます。
『出禁のモグラ』では、幽霊が見える能力を得ることは、必ずしも便利な力として描かれません。見えなくてよかったものまで見えるようになるという、かなり迷惑な変化です。
序盤は一話ごとに異なる怪異を扱う形式に見えますが、モグラの過去、猫附家との因縁、神々の世界などが少しずつつながっていきます。読み返すと、何気ない会話が後の展開への伏線だったと気づくこともありますよ。
主要登場人物と化け猫たち
『出禁のモグラ』には、人間、幽霊、化け猫、神など、さまざまな立場のキャラクターが登場します。ここでは、物語を理解するうえで特に重要な人物を紹介します。
モグラ/百暗桃弓木
銭湯「もぐら湯」で暮らす自称仙人です。あの世から出禁を受けているため、普通の人間のように死後の世界へ行くことができません。
口が悪く、面倒くさがりで、お金にも困っています。その一方で、困っている人間や幽霊を見捨てられません。自分があの世へ還るために必要な灯を、他人の治療に使ってしまうこともあります。
アニメでモグラを演じる声優は中村悠一さんです。怪しさ、いい加減さ、達観した雰囲気が混ざったモグラの人物像に合っています。
真木栗顕
八目大学文芸学科の3年生です。非常に真面目で、考え込みやすく、幽霊や怪談を怖がります。
モグラと出会ったことで怪異が見えるようになります。怖がりながらも事件から逃げ切れないのは、真木自身が困っている人を放っておけない性格だからです。
桐原八重子
真木と同じ大学に通う3年生です。明るく人当たりがよく、真木よりも怪異に対して落ち着いています。
幼く見られがちですが、周囲を冷静に観察し、人間関係の本質を見抜く力があります。レッサーパンダが大好きで、故郷は人魚伝説の残る離島です。
犬飼詩魚
霊を引き寄せやすい体質を持つ女子高校生です。周囲に集まった霊から生命力を吸われているため、いつも異常なほど空腹です。
大食いは単なるギャグのように見えますが、実際には深刻な霊的被害によるもの。後の長編では、犬飼家の複雑な家族関係が描かれます。
猫附梗史郎とナベシマ
猫附梗史郎は、化け猫を使って怪異を祓う一族の高校生です。巨大な化け猫のナベシマと行動しています。
猫附家の人間には代々化け猫が憑いており、梗史郎の父・藤史郎にはイケブクロという巨大な化け猫が憑いています。見た目はかわいらしい部分もありますが、戦闘ではかなり頼れる存在です。
猫附家とモグラには、現代だけでは終わらない長い因縁があります。序盤では単なる昔からの知り合いに見えますが、物語が進むほど関係の深さが分かってきます。
マギー君
真木のアルバイト先である100円ショップに現れる、レッサーパンダの幽霊です。
非常に臆病で、人間の幽霊たちに構われることを怖がっています。追い詰められると強力なポルターガイストを起こすため、かわいいだけの存在ではありません。
登場人物の多くは、完全な善人でも悪人でもありません。弱さや身勝手さを抱えながら、それでも誰かを助けようとする姿が、本作の人間ドラマを支えています。
怪奇コメディでも怖い理由
『出禁のモグラ』は怪奇コメディとして紹介されていますが、笑える場面ばかりではありません。幽霊の見た目や怪異による襲撃だけでなく、精神的に重い題材も多く扱われます。
- いじめや集団からの孤立
- 家族による比較や愛情の偏り
- 他人への依存や過剰な執着
- 噂によって人を追い詰める集団心理
- SNSでのデマや炎上
- 自殺未遂や死者に関する描写
- 戦争によって残された記憶
特に怖いのは、怪異の原因が人間の感情や社会の仕組みにあることです。霊を追い払えばすべて解決するわけではなく、生きている人間が考え方や関係性を変えなければ、同じ問題が繰り返されます。
たとえば、島全体を支配する噂、結果だけを信じて占いへ依存する人、都合のよい称賛だけを求める創作者など、現実にもいそうな人物が怪異を強くしていきます。
幽霊よりも人間の悪意や弱さのほうが怖い。そんな読後感が残るエピソードも少なくありません。
一方で、深刻な場面の合間には、モグラの雑な言動、真木の怖がり方、化け猫たちの自由な振る舞いなどが入ります。この緩急があるため、重い内容でも読み進めやすいんですよ。
ホラーとシュールな笑いが交互に来る作品が好きなら、同じく当サイトで紹介している『裏バイト:逃亡禁止』のあらすじと怖さも参考になると思います。作品の方向性は異なりますが、笑った直後に背筋が冷える感覚には通じるものがあります。
自殺、いじめ、家庭内の問題、動物や人間の死に関する描写が含まれます。精神的に重い内容が苦手な場合は、無理のない範囲で読むことをおすすめします。
アニメは何話で原作のどこまで
TVアニメ『出禁のモグラ』は、2025年7月から放送された全12話の作品です。
第1話では真木と八重子がモグラと出会い、第2話以降で犬飼詩魚、猫附梗史郎、ナベシマ、マギー君などが登場します。後半は八重子の故郷を舞台にした人魚島編が中心です。
| 話数 | 主な内容 |
|---|---|
| 第1話 | 真木と八重子がモグラと出会う |
| 第2話 | 犬飼詩魚と大量の霊 |
| 第3話 | 猫附梗史郎とナベシマ |
| 第4話 | 100円ショップのマギー君 |
| 第5~6話 | 真木の兄と姉妹の霊を巡る事件 |
| 第7話 | 杏子の目に依存する女性 |
| 第8~11話 | 八重子の故郷と人魚島の事件 |
| 第12話 | 島の事件後とモグラの過去への導入 |
アニメ第1期は、人魚島編の決着と、その後のモグラの過去につながる導入までを描いています。原作では、おおむね第5巻の前半付近までに当たります。
アニメの続きから読みたい場合は、第5巻から読むのが分かりやすいです。映像化の際に会話や細かな描写が調整されている可能性もあるため、内容の抜けを避けたいなら第5巻の冒頭から確認すると安心ですよ。
なお、2026年7月26日時点では、アニメ第2期の制作決定は公式発表されていません。原作にはゲーム編、夏祭り編、賭場編、ワンダーランド編、モグラの過去編などが残っているため、続編を制作できる物語のストックはあります。
ただし、原作が残っていることと、アニメ第2期が制作されることは別の話です。発表されていない段階で決定したと断定しないようにしましょう。
アニメのオープニングはsyudouさんの「神頼み」、エンディングは椎乃味醂さんの「喧騒 feat. Aile The Shota」です。
出禁のモグラのあらすじと正体をネタバレ解説
ここからは、原作漫画の展開やモグラの正体を含む重大なネタバレがあります。まだ物語の秘密を知りたくない場合は注意してください。1巻から最新13巻までの流れを、大きなエピソードごとに整理します。
この先は重大なネタバレを含みます。モグラがあの世から出禁になった理由や、元の正体についても解説しています。
1~4巻の人魚島編まで
1巻はモグラと仲間たちの出会い
1巻では、真木と八重子がモグラと出会い、幽霊を見るようになるまでが描かれます。
モグラは、あの世へ還るために幽霊の灯をカンテラへ集めていました。真木と八重子は、怪しすぎるモグラを警戒しながらも、怪異に巻き込まれたことで行動をともにするようになります。
続いて登場するのが、霊を引き寄せやすい女子高校生・犬飼詩魚です。詩魚の周囲には大量の霊がまとわりついており、生命力を少しずつ奪っていました。

詩魚がいつも空腹なのは、霊に奪われる生命力を補うためです。ラーメンを何杯も食べる姿は笑えるのですが、原因を知るとかなり深刻ですよね。

さらに、化け猫を使う祓い屋・猫附梗史郎とナベシマも登場します。モグラと猫附家が古くから関係していることが示され、物語の世界が一気に広がります。
2巻はマギー君と真木家の問題
2巻では、真木のアルバイト先である100円ショップに、レッサーパンダの幽霊・マギー君が現れます。
マギー君は人間の幽霊に囲まれて怯えていました。恐怖が限界に達すると、店内の商品を動かすポルターガイストや金縛りを引き起こします。
八重子はレッサーパンダが大好きなので興奮しますが、マギー君にとって人間からの過剰な関心は恐怖そのものです。かわいい存在を一方的に構いたがる人間側の都合も、少し皮肉に描かれています。
その後は、真木の兄・梅晴と、亡くなった姉妹を巡る怪異へ移ります。家族の中で比較された記憶や、愛情を十分に得られなかった気持ちが、死後も執着として残っていました。
このエピソードでは、亡くなった人だけを悪者にするのではなく、生き残った家族の罪悪感や苦しみも描かれます。本作が単なる除霊漫画ではないと分かる部分です。
3巻から4巻は人魚島編
猫附藤史郎の妻・杏子は、少し先に起こる出来事を言い当てるような、不思議な目を持っています。
周囲からは未来予知のように見えますが、杏子は血筋上の霊能力者ではありません。人の表情や小さな変化を無意識に読み取り、通常では気づけない結論へたどり着いているようにも描かれます。
しかし、杏子の力を頼る知人女性は、自分で判断することをやめ、結果だけを求めるようになります。予言や占いへ依存する人間の心理が怪異につながっていく話です。

その後、モグラたちは八重子の故郷である離島を訪れます。島では人魚にまつわる祭りが行われており、八重子の同級生・森が精神的に追い詰められていました。
島の有力者である鮫島家は、住民の噂や人間関係を利用して支配力を維持しています。住民たちは鮫島家に逆らえば孤立させられると恐れ、理不尽な状況を受け入れていました。
島に現れる巨大な人魚の霊は、単なる伝説の怪物ではありません。鮫島家が築いてきた支配構造と、住民たちの恐怖や服従心が形になった存在です。
森と真木は海へ引きずり込まれますが、モグラ、八重子、猫附家の化け猫たちが協力して救出へ向かいます。人魚の霊との戦いを通して、島の人間関係にも変化が生まれました。
事件後、モグラの過去を知る八重子の曽祖父・雄八から手紙が託されます。この手紙が、後に明かされるモグラの正体へつながっていきます。
5~8巻のゲームと賭場編
5巻から6巻は呪われたゲーム編

若者の間で、ランキング形式のゲーム「ブーギーマンクラッシュ!」が流行します。
ゲーム内で起きた出来事が現実にも影響を及ぼし、プレイヤーの周囲で不可解な現象が発生。調査を始めたモグラたちもゲームの世界へ吸い込まれ、二頭身の動物のような姿に変えられてしまいます。
かわいらしい見た目のゲーム世界ですが、その中身はかなり歪んでいます。
世界を作り出していたのは、作品を生み出した人物の霊と、その作品を無条件に称賛するファンたちでした。創作者は批判を受け入れず、自分にとって気持ちのよい評価だけを集めようとします。
ファン側も作品を守るつもりで、異なる意見を持つ人を攻撃。ランキングの順位や評価の数字が、人間の価値そのもののように扱われていきます。
作者への批判と誹謗中傷は同じではありません。しかし、どのような感想も許さず、称賛だけを求める空間も健全とはいえません。この微妙な境界を怪異として描いているのが面白いところです。
また、この時期から、モグラが単なる不死身の人間ではなく、神や日本神話に関係する存在であることが、より明確に示され始めます。
7巻は隠された夏祭り

モグラたちは、普通の人には見つけることができない不思議な夏祭りへ迷い込みます。
祭りには狐面を着けた者、人間なのか怪異なのか分からない者が集まり、現実世界とは異なる独自のルールで動いています。
華やかな夏祭りに見える一方、ルールを理解しないまま行動すると、何を失うか分かりません。異界へ足を踏み入れたときの危うさが強く感じられるエピソードです。
8巻は怪異たちの賭場
続くエピソードでは、真木のお金を取り戻すために、モグラが怪異たちの賭場へ参加します。
動く金額は約280万円。モグラは狐面の相手と危険な勝負を繰り広げます。
最初は失ったお金を取り戻すためだったとしても、勝負を続けるうちに目的が変わっていきます。負けを認められず、次こそ取り戻せると考え、さらに大きな危険を取ってしまう。賭け事にのめり込む心理そのものです。
異界の賭場という非現実的な舞台を使いながら、損失を取り戻そうとして引き返せなくなる人間の心理は、かなり現実的に描かれています。
作中の金額や賭場の仕組みは物語上の設定です。現実の賭け事や金銭問題について判断が必要な場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
9~13巻の疫病神と過去編
9巻から10巻はワンダーランド編
詩魚の周囲に、一人の少女の霊が付きまとい始めます。
真木と八重子が撮影した心霊写真を手掛かりに調査が始まり、強力な幻想を生み出す存在・善と、少女の霊が作った世界が衝突します。
怪異の影響は犬飼家全体へ広がり、自宅が異様なワンダーランドへ変化。家の内部に、家族それぞれの記憶や感情が反映された幻想世界が生まれます。
中心となるのは、詩魚の家族、特にフユミを巡る関係です。
家族だから支え合っているのか、それとも互いに依存し、離れられない状態になっているのか。誰かを守ろうとする気持ちが、相手の自由を奪う執着へ変わることもあります。
家族愛を単純に美しいものとして扱わず、愛情と支配の境界を描いている長編です。
11巻は隠された神社とモグラの過去

11巻では、必要とされる者、あるいは神社から呼ばれた者にしか見えない、隠された神社が登場します。
神社には美しくも厳格な神職がおり、モグラの正体や神々の世界に関係する情報が語られます。
同じ頃、各地で正体不明の影が現れ始めます。それまで個別に起きていた怪異事件が、世界全体に関わる災厄へつながり始めるのです。
第96話「弓と剣」では、モグラがあの世から出禁になった理由が明かされます。物語の最初から提示されていた謎に、ようやく大きな答えが出る重要な場面です。
12巻は疫病神とSNSの怪異
モグラに強い関心を持つ疫病神が、人間社会へ本格的に干渉します。
疫病神が選んだ舞台はSNSです。投稿、動画、配信、拡散を使って自らを話題にし、人々の注目を集めていきます。
怪異は人間から認識され、噂されることで力を増します。つまり、内容が正しいかどうかに関係なく、多くの人が拡散するほど、疫病神の影響力が強くなる構造です。
デマや炎上は、一人の悪意だけで広がるとは限りません。面白そうだから共有する人、正義感から攻撃する人、流行に乗り遅れたくない人など、さまざまな動機が集まって大きな災厄になります。
SNSを使う現代の読者にとって、かなり身近で怖い題材ですよね。怪異の力だけでなく、人間が自ら災厄を育ててしまう点が描かれます。
13巻は猫附家の過去
13巻では、疫病神が主催するオンラインセミナーを巡る事件が続きます。
モグラたちは優勢に見えましたが、柿谷藍と山羊の霊が現れ、猫附家の化け猫であるイケブクロとナベシマを圧倒します。
疫病神がなぜ柿谷藍を気に入ったのか。猫附家はなぜ代々化け猫に憑かれるようになったのか。別々に見えた疑問が、過去世から続く因縁によってつながっていきます。
猫附家とモグラの関係は、単なる知人や祓い屋仲間ではありません。神々や前世を含む、非常に長い歴史の上に現在の関係が成り立っています。
13巻は猫附家の成り立ちに踏み込む巻であると同時に、モグラの過去が現在の登場人物たちへどのような影響を与えているのかを理解するうえでも重要です。
モグラの正体となぜ出禁なのか
モグラこと百暗桃弓木の正体は、かつてオオカムヅミの弓と呼ばれていた神です。
オオカムヅミは、日本神話に登場する桃に関係した神格です。作中のモグラは、人間を疫病や災いから守る側の存在として、ヨモツオオカミの剣と対になる役目を持っていました。
守る側の神と、災いを与える側の神が拮抗することで、人間の数や世界全体の均衡が保たれていました。
しかし、オオカムヅミの弓は、災いによって苦しむ人間を見過ごすことができませんでした。本来の役割や世界の均衡を無視し、対となる神を倒してしまいます。
人間から見れば、苦しみを終わらせた英雄のようにも見えます。ところが神々の側から見れば、決められた仕組みを壊し、世界の均衡を崩した神殺しです。
その罪によって、オオカムヅミの弓は神としての資格と名前を奪われ、人間道以外の世界から出禁にされました。
モグラが出禁になった理由は、人間を救うために神を殺し、世界の均衡を崩したからです。
百暗という名には、終わりの見えない暗闇をさまよう罰の意味が込められています。
モグラはなぜ死なないのか
モグラは自分について、あの世から出禁だから死なないと説明しています。
ただし、完全な無敵ではありません。広辞苑が頭へ直撃すれば出血しますし、病気、疲労、負傷の影響も受けます。
正確には、肉体が一切傷つかないのではなく、死んでも普通の死者のようにあの世へ移動できない存在です。
モグラは体調を維持したり傷を回復したりするために、カンテラへ集めた灯を消費します。
あの世へ還るためには灯を貯めなければならないのに、生き続けるためにも灯が必要。さらに、困っている人を助けるためにも使ってしまいます。
そのため、灯を集めてもなかなか満杯になりません。
モグラが灯を集める意味
灯は、死者があの世へ向かうための道標です。
本来の道標を奪われたモグラは、幽霊から灯を分けてもらい、自分があの世へ還るための光としてカンテラに蓄えています。
もしモグラが、人間や幽霊を灯を得るための資源として割り切れば、罰を早く終えられるかもしれません。しかし、モグラは苦しんでいる相手を見捨てられず、集めた灯を人助けに使います。
人間への同情によって罪を犯した神が、罰を受けた後も同じ優しさを捨てられない。ここが『出禁のモグラ』という物語の中心だと私は感じます。
モグラは口が悪く、いい加減で、立派な神様には見えません。それでも、目の前の一人を救うために損を選び続けます。その不器用さが、モグラを魅力的な主人公にしているんですよ。
完結や打ち切りと最新刊情報
『出禁のモグラ』は、2026年7月26日時点で完結していません。連載は継続しており、打ち切りになったという公式発表もありません。
最新刊は第13巻で、2026年7月22日に発売されました。
| 確認したい項目 | 2026年7月26日時点 |
|---|---|
| 漫画は完結したか | 完結していない |
| 打ち切りか | 打ち切りではない |
| 最新刊 | 第13巻 |
| 最新刊発売日 | 2026年7月22日 |
| 最終回 | 未発表 |
| アニメ2期 | 公式発表なし |
物語ではモグラの正体や出禁になった理由が明らかになりましたが、モグラ自身はまだあの世へ還っていません。
疫病神との対立、猫附家の過去、神々の因縁なども続いているため、物語の最終的な結末は分からない状態です。
検索すると、完結、打ち切り、最終回といった言葉が表示されることがあります。しかし、検索候補に出ることと、実際に作品が終了していることは同じではありません。
連載の間隔や単行本の発売を待っている読者が、終了したのか気になって検索した結果、関連キーワードとして表示される場合もあります。
無料で読みたい場合の注意点
『出禁のモグラ』は、電子書籍ストアや公式漫画サイトで一部の試し読みや無料話が公開される場合があります。
ただし、無料対象の巻数、話数、キャンペーン期間は時期によって変わります。この記事を読んだ時点で同じ条件が続いているとは限りません。
安全な方法で作品を確認したい場合は、漫画を安全に試し読みする方法と公式サービスの選び方も参考にしてください。
刊行状況、無料公開、配信条件、キャンペーンの内容は変更される可能性があります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。契約や法律に関わる個別の判断が必要な場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
鬼灯の冷徹との関係
『出禁のモグラ』と『鬼灯の冷徹』は、どちらも江口夏実さんの作品です。
『鬼灯の冷徹』は地獄を中心とした「あの世」を描き、『出禁のモグラ』は人間が暮らす「この世」を中心に描いています。
日本神話、妖怪、神、死後の世界に関する知識や、独特の言葉遊び、ブラックユーモアには共通点があります。
ただし、『出禁のモグラ』が『鬼灯の冷徹』の正式な続編であるとは発表されていません。物語や登場人物を理解するために、前作を読んでおく必要もありません。
作者によると、モグラというキャラクターの原型は大学生時代に作られており、『鬼灯の冷徹』よりも先に考えられていました。
当時は、この世とあの世を描くための経験が足りないと考え、先に『鬼灯の冷徹』を描いたとされています。前作であの世を描いた作者が、今度はこの世に残る死者や神を描いていると考えると興味深いですよね。
公式ファンブックも発売済み
『出禁のモグラ』には、公式ファンブック『百暗現世道標』があります。
登場人物の詳しい設定、単行本10巻までのストーリーガイド、作中に登場する文学、映画、ゲームなどの元ネタ解説、江口夏実さんへのインタビューなどが収録されています。
物語を一度読んだ後に、伏線や元ネタを確認したい人に向いています。作品の設定をさらに深く知りたい人には、かなり読み応えのある内容かなと思います。
出禁のモグラのあらすじ総まとめ
『出禁のモグラ』は、あの世から出禁を受けた男・モグラと、幽霊が見えるようになった大学生の真木、八重子たちが、さまざまな怪異へ立ち向かう物語です。
序盤は、レッサーパンダの幽霊や化け猫など、どこかユーモラスな怪異事件が中心です。しかし、物語が進むほど、家族の依存、いじめ、島社会の支配、創作者とファンの関係、賭け事、SNSでのデマなど、現代社会につながる重い問題が描かれます。
モグラの正体は、かつてオオカムヅミの弓と呼ばれていた神です。
人間を災いから守る役目を持っていましたが、苦しむ人間を救うために対となる神を倒し、世界の均衡を崩しました。その神殺しの罪によって、神としての名前と資格を奪われ、人間道以外の世界から出禁にされています。

モグラが幽霊の灯を集めているのは、あの世へ還るための道標を得るためです。しかし、傷ついた人や幽霊を助けるためにも灯を使うため、なかなか貯まりません。
『出禁のモグラ』の中心にあるのは、人間を救ったために罰を受けたモグラが、それでも人間を見捨てられないという物語です。
怪異を退治して終わる話ではなく、その怪異を生み出した人間の弱さや関係性まで描くため、読後に考えさせられるエピソードが多くあります。
一方で、モグラたちの軽妙な会話、猫附家の化け猫、マギー君などによる笑いもあり、暗いだけの作品ではありません。
2026年7月26日時点では、第13巻まで発売されており、漫画は連載中です。最終回はまだ発表されておらず、モグラがあの世へ還る物語の結末も明らかになっていません。
アニメは全12話で、人魚島編の決着後までが描かれています。アニメの続きが気になる場合は、原作第5巻から読むと内容を追いやすいですよ。
怖い漫画は気になるけれど、恐怖だけが続く作品は苦手。そんなあなたにも、『出禁のモグラ』は読みやすいと思います。笑って油断したところで、人間の心に潜む暗さを見せてくる。まさに、怖いけどつい続きを見たくなる怪喜劇です。


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